Xiaoxin Pad Pro 2025をグローバル化する方法

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Xiaoxin Pad Pro 2025は中国版ZUIを搭載

Xiaoxin Pad Pro 2025はLenovoが販売しているミドルハイクラスのAndroidタブレットだ。 Dimensity 8300とミドルハイクラスのSoCを搭載しながらAliExpressで新品が3万円以下で購入できるコスパの良さで人気がある。 しかし、この機種は中国版ZUIを搭載している。 もちろんGMSは非搭載で中国向けアプリが標準搭載され、本体言語は英語と中国語しか選べず、通知やバックグラウンドの動作も安定しない。 adbコマンドで不完全ではあるものの日本語設定を適用したり、標準アプリをインストールしたり、apkからGoogleサービスを利用することもできるが、グローバル版のようには動作しない。 実はこの機種のグローバル版としてIdea Tab Proが日本でも展開されているが、定価が54,780円とXiaoxin Pad Pro 2025よりも割高になる。 そこで、Xiaoxin Pad Pro 2025にIdea Tab ProのROMを焼くことで、Xiaoxin Pad Pro 2025をグローバル化するという方法がある。

目次

グローバル版のROMの焼き方

global

ここでは中国版ROMがインストールされたXiaoxin Pad Pro 2025にグローバルROMを焼く方法を説明する。

方法

1.Windows PCにadbを導入する

以下は導入方法である。

2.Windows PCにMTKドライバーをインストールする

以下のリンクからMTKドライバーをダウンロードし、インストールする。

3.Windows PCにscatterファイルをダウンロードする

以下のリンクからXiaoxin Pad Proのストレージ容量に合ったscatterファイルをダウンロードする。

4.Windows PCにIdea Tab ProのROMをダウンロードする

以下のリンクから導入したいバージョンのIdea Tab ProのROMをダウンロードする。

5.scatterファイルの名前を変更し、ROMのimageフォルダに移動する

ダウンロードしたscatterファイルのファイル名を

MT6897_Android_scatter.xml

と変更し、ダウンロードしたROMを展開してimageフォルダに移動する。

unzip cut paste

6.ROMのSP Flash Toolを起動する

ROMのルートディレクトリにあるSP Flash Toolを起動する。 "WindowsによってPCが保護されました" と表示されるが、 "詳細情報" から "実行" をクリックする。 その後表示される警告も "OK" をクリックする。

spflashtool detail run caution1 caution2

7.XMLファイルとda.authファイルを選択する

"Download-XML" の右の "choose" をクリックし、 "image\download_agent" にある "flash.xml" を選択する。 次に "Authentication File" の右にある "choose" をクリックし、imageフォルダにある "da.auth" を選択する。

spflashtool download-xml authenticationfile

8. "lk_a" , "lk_b" , "dtbo_a" , "dtbo_b" のチェックを外す

これらのチェックを外さないと、ROM焼き後に起動しなくなる可能性がある。

lka,dtboa lkb,dtbob

9. "Auto Reboot" にチェックを入れる

必要があれば左上の "Auto Reboot" にチェックを入れる。 これによりROM焼き後に自動で再起動される。

autoreboot

10. "Download" をクリックする

download

11.Xiaoxin Pad Pro 2025をPreLoaderモードにする

Xiaoxin Pad Pro 2025の電源を切り、その後音量アップボタンを押しながらWindows PCにUSBケーブルで接続する。 ここでPreLoaderモードで正常に接続されると、ROM焼きが始まる。

preloader flash

12.ブートループした場合、初期化をする

ROM焼き後に "Can't load Android system." などと表示されてブートループを起こす場合がある。 その際は音量ボタンでカーソルを "Factory data reset" に合わせて電源ボタンで選択し、初期化する必要がある。 下の写真はXiaoxin Pad Proの画面ではないが、ブートループを起こした際は最終的にこのような画面で選択を迫られる。

reset

デメリット

・OTAによるアップデートができなくなる

グローバルROMを焼いたあとにOTAによるアップデートをすると文鎮化する恐れがある。 よってグローバルROMを導入した場合はOTAによるアップデートではなく、これまでと同様の手順でSP Flash Toolで新しいバージョンのROMを上書きすることでアップデートをする必要がある。 その際は "lk_a" , "lk_b" , "dtbo_a" , "dtbo_b"と一緒に "userdata" のチェックを外すことでデータを初期化せずにアップデートを実行できるが、OTAによるアップデートと比較すると大きな手間がかかる。

中国版のROMの焼き方

ここではグローバルROMがインストールされたXiaoxin Pad Pro 2025に中国版ROMを焼く方法を説明する。 グローバルROMを焼いたあとに元の中国版ROMに戻したくなった場合は以下の方法に従う。

方法

1.Windows PCにadbを導入する

以下は導入方法である。

cn

2.Windows PCにMTKドライバーをインストールする

以下のリンクからMTKドライバーをダウンロードし、インストールする。

3.Windows PCにXiaoxin Pad Pro 2025のROMをダウンロードする

以下のリンクから導入したいバージョンのXiaoxin Pad Pro 2025のROMをダウンロードする。

4.ROMのSP Flash Toolを起動する

ROMのルートディレクトリにあるSP Flash Toolを起動する。

spflashtool

5.XMLファイルとda.authファイルを選択する

"Download-XML" の右の "choose" をクリックし、imageフォルダにある "flash.xml" を選択する。 次に "Authentication File" の右にある "choose" をクリックし、imageフォルダにある "da.auth" を選択する。

spflashtool download-xml authenticationfile

6. "lk_a" , "dtbo_a" のチェックを外す

これらのチェックを外さないと、ROM焼き後に起動しなくなる可能性がある。

lka,dtboa

7. "Auto Reboot" にチェックを入れる

必要があれば左上の "Auto Reboot" にチェックを入れる。 これによりROM焼き後に自動で再起動される。

autoreboot

8. "Download" をクリックする

download

9.Xiaoxin Pad Pro 2025をPreLoaderモードにする

Xiaoxin Pad Pro 2025の電源を切り、その後音量アップボタンを押しながらWindows PCにUSBケーブルで接続する。 ここでPreLoaderモードで正常に接続されると、ROM焼きが始まる。

preloader flash

10.ブートループした場合、初期化をする

ROM焼き後に "Can't load Android system." などと表示されてブートループを起こす場合がある。 その際は音量ボタンでカーソルを "Factory data reset" に合わせて電源ボタンで選択し、初期化する必要がある。 下の写真はXiaoxin Pad Proの画面ではないが、ブートループを起こした際は最終的にこのような画面で選択を迫られる。

reset

結局どちらのROMを選ぶべきなのか

このように標準搭載のGMSや完全な日本語設定、安定した動作を求めてグローバルROMを焼くことができるが、それにはOTAアップデートができなくなるという大きなデメリットが発生する。 もしOTAアップデートも含めて完全な動作を欲する場合、値段を気にしないならIdea Tab Proを購入することを推奨する。 これらの方法はグローバルROMを妥協して価格の安さを選び、Xiaoxin Pad Pro 2025を購入した人に対する救済措置のようなものである。

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